CBTおよびOSCEを円滑に実施し、結果を評価するために、薬学共用試験センターが独自に開発したシステムについて解説します。
基盤ハードウェア
薬学共用試験(CBT・OSCE)の実施を支えるシステムの基盤ハードウェアは、センターサーバー、代理サーバー及び中継サーバーから構成されます。センターサーバーは東京理科大学、代理サーバーは福岡大学、そして全国74薬科大学・薬学部には中継サーバーが設置されています。
センターサーバーの役割
- CBT問題の管理:出題問題のメンテナンス、新規出題候補問題の収集と審査のサポート
- CBT実施:問題セットの作成、各受験生への問題セット割当とその送信、解答データの回収と採点など
- OSCE実施:各大学への課題割当、試験結果の回収
- 試験結果の統計処理、データ保管
- 中継サーバー稼働状況の監視 など
中継サーバーの役割
- CBT・OSCEの受験申請
- CBT実施:試験環境の管理、出題問題の一時保管、試験の実施、センターへの解答送信
- OSCE実施:センターサーバーへの結果送信
- CBT問題作成支援:各薬科大学・薬学部が作成する新規出題候補問題の管理 など
これらのサーバーのセキュリティ対策は万全です。また、センターサーバーは代理サーバーと同期しており、重要なデータは確実にバックアップされるなど、万が一の体制が整えられています。
CBT実施システム
CBTは、図に示したサイクルを実現する実施システムのもとで行われています。
このシステムは、受験生の管理や結果の採点などの試験実施に関する機能のほかに、「受験生ごとに異なる問題の難易度が一定であることを保証して出題する機能」、「試験結果を評価・分析する機能」、「全国の教員による問題審査をサポートする機能」などを備えており、常に改良が続けられています。
OSCE評価入力支援システム
OSCE評価入力支援システムは、各大学がOSCE実施当日の評価入力を支援する機能を備えており、各大学は、このシステムを利用して試験結果を集計することができます。各大学は、OSCEの結果を集計後、OSCE支援システムを通してセンターサーバーに試験結果を送信しなければなりません。